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番外編ありがとうな、
「出世に興味はないのか?」
「ないね。手柄は千里のもの。俺は千里の引き立て役でいい。俺も柚原と同じで専業主夫が似合ってる」
「そうか、蒼生もいろいろ大変だな」
「お互いにな」
「やはり馬が合うな俺ら」
顔を見合わせるなりくくくと笑い出す二人。
「蒼生さんが千里の伴侶で良かったです。千里は果報者です」
「それは俺の台詞だ。橘が兄で良かった。これからは俺もお兄ちゃんって呼ぼうかな」
「それだけは勘弁してください」
「何で?理由は?」
「なんでもいいでしょう」
照れ隠しに早口で答えをはぐらかす橘さん。覃さんがその一瞬を見逃さず携帯で写真をカシャカシャと撮影した。
「照れる橘なんて貴重だからな。ボスに見せる」
「見せなくて結構です。私よりも未知さんを撮影してください。そのほうが地竜さんが泣いて喜びますよ」
「うちのボス、橘のことも気に入っているぞ」
「へぇ~~そうなのか。それは初耳だな」
腕が伸びて来て覃さんの携帯をすっと持って行った。
「送信済みだ。残念だったな」
悪びれる様子もなくにやりと笑う覃さん。
「油断も隙もない男だ」
その腕の持ち主は柚原さんだった。
「地竜も槙島と同じか」
「ボスとヤツを一緒にするな。ボスは橘に敬意を払っているんだ。決して表に出ずボスの大事な未知を守ってくれる。支えてくれる。ボスは意外とシャイだからな。口には出さないが感謝している。柚原、お前にもな」
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