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番外編 ありがとうな、

「ねえさんは娘だからな、当然だ。それはそうと教団の関連施設に潜入し何を探していたんだ?」 「チューチューバスターだ。まさか骨になっていたとは思わなかったがな。甲崎にそれをプレゼントをした。捜査のメスが入るか、揉み消されるか、誰にも分からないがな」 「その遺骨、一央じゃないんだろうな」 「さぁ~~な。さっきも言っただろ?誰にも分からないって」 覃さんが不敵な笑みを浮かべた。 「黒竜は特殊詐欺に関わっている犯罪組織と手を組んだ。なかなか人が集まらず仲間のフリをして罠に誘き寄せて一般人を捕まえて拐ってきて犯罪に荷担させている」 「青空と同じか」 「あぁ。同じ悲劇がまた繰り返されている。これは公にはなっていないが、大物政治家の馬鹿息子がある国で行方不明になった。ソイツは小児性愛者で十歳に満たない貧民街の子どもたちに金を渡して派手に遊んでいた。ソイツの父親は福光とお友だちだ。これは噂だがソイツも黒竜に捕まり特殊詐欺に荷担させられている。このことが公になればなかなか面白いことになると思ったがな、福光はソイツを助ける気なんて最初からなかった。だから海外で病死したことにしたんだ。福光は愛した女も実の息子も邪魔となればあっさりと切り捨てる冷酷な男だ」 珍しく真面目な表情の覃さん。死神のナンバ―3だもの。こっちが本来の姿なのかも知れない。 「遺骨は彼のか?」 「恐らくな。教団の地下にはいろんなものが埋まっている。何が出てくるか分からない。宝探しに最適だがもう懲り懲りだ。二度と行きたくない。福光を捕まえるためはカ―ドが何枚あってもいいからな。ボスがここで好き勝手にしているんだ。少しは協力しないとな」 「とかなんとか言って本当は譲治さんに会いに来たのでしょう」 橘さんがクスクスと笑った。

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