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番外編ありがとうな、

「未知は取り込み中だと言ってもまったく聞かない。亲爱的《チンアイダ》(愛する人)とうるさい。出てくれ」 覃さんから携帯をぽんと渡された。 ―未知、なんで出ない?返信もないし。未知が俺を無視する訳ないし。もしかして未知、具合悪いとか?覃、お前ばっかズルいぞ。未知の声だけでも聞かせてくれ。おぃ、聞いてるのか?― 駄々をこねる地竜さんの声が聞こえてきた。 「な、うるさいだろ?さっきからずっとこれだ。赤ん坊の世話で忙しいと言っても聞かない。困ったボスをどうにしかしてくれ」 どうにかしてと言われても僕も困りますとはさすがに言えなかった。 「地竜さん」 話し掛けると、 ―未知か?やっと聞けた未知の声。嬉しい― 「元気そうで良かったです」 ―ぜんぜん元気じゃない― ぶすっとした声が返ってきた。 ―卯月が千里のところにいて、蒼生がそっちに行ったと聞いた。変なことをされてないか? 大丈夫です。蒼生さんは僕のお兄ちゃんなので」 ―それはそうなんだが男には変わらない。心配でならない― 「俺みたいなヤバイのが未知のそばにいること自体不本意だってだろ?」 横から覃さんが笑いながら話し掛けた。 なぜか橘さんと七海さんも笑っていた。 後ろと言いながら七海さんが指を指していた。 後ろ?うしろに誰かいるの? まさかまさかの地竜さん?それともお姉ちゃん?サプライズでひろお兄ちゃん?誰だろう。深呼吸をして息を整えてからおっかなびっくり振り返った。

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