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番外編ありがとうな、

「てっきり海の向こうの国に帰ったと思っていたんです。だからいつ帰ってくるのと一太たちに聞かれるたびに答えられなくて。それが辛くて……電話も繋がらないときが多いからメ―ルばかりだからなんか味気なくて。だから地竜さんに会えて安心しました。決して変な意味ではありませんからね」 「好きな人に無意識に煽られて我慢できるのは俺くらいかもな。卯月なら間違いなく暴走するぞ」 地竜さんがクククと愉しげに笑った。 「未知を愛して良かった。俺みたいないつ帰ってくるか分からない風来坊を心配して待ってくれるんだ。ありがとう。ますます好きになった」 熱っぽい眼差しで見つめられて、恥ずかしくて目を逸らし腕のなかにいる陽葵の顔を見た。 「お取り込み中失礼します。子どもたちの前で人妻を堂々と口説かないで下さい」 七海さんが僕と地竜さんの間に割り込んできた。 「今いいところなんだから邪魔をするな」 「地竜さんは相変わらずですね。いつもと変わらない姿を見れて良かった」 「まさか七海にまで心配されていたとはな。参ったな」 思いもしなかったことを言われ苦笑い浮かべる地竜さん。

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