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番外編ありがとうな、

「なんの罪もない一般人を巻き添えにして被害を大きくさせ混乱に乗じて相手のアジトを急襲し、一人残らず殺し、組織を壊滅させる。紫竜の常套手段だ。三人寄れば文殊の悪知恵だ」 その時パッと一瞬だけあかりが消えて、すぐに電気がついた。ガス漏れの恐れがあるから駅前一帯が停電している、漏電による火災じゃないか、情報は錯綜していて、何が起きているのか詳しいことまでは分からなかった。 「ボス、捕まえてみたら最新のFPVドローンだったぞ。さっそく分解してみたぞ」 少年のように目をキラキラと輝かせて覃さんが戻ってきたのはそれから三十分後のことだった。 「よかったな覃」 「あぁ、良かった」 「覃さんってお尻以外にも好きなモノがあったんだね。お尻にしか興味がないと思っていたからびっくりした」 ボソリと思わず本音を漏らしたのは七海さんでも那和さんでもなく、紗智さんだった。 「あ、そうだ。思い出した。覃はガキのころから手先が器用で機械いじりが好きだったんだ。パソコンのマザーボ―トが見たいと分解したこともある。そうだったよな」 「ボス、なんの説明にもなってない。別に俺は尻にしか興味がないですよ。ど―せその程度の男ですよ」 臍を曲げてすっかりいじけてしまった。

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