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番外編ありがとうな、

青空さんと蜂谷さん、二人かがりでなんとか地竜さんに下着を着せた。 「何をしても起きないな。たいくんたちに顔にクレヨンでヘノヘノモヘジを書かれて悪戯されても知らないぞ」 「橘に起こされ、斉木に呼び出され、ろくすっぽ寝ていないんだ。ここにいる時くらいはゆっくり寝せてやろう」 「敵の弾も飛んでこないし、爆弾も投げられないし、それに急襲されることがない」 「そういう点では日本は平和だとつくづく思うよ。あ、でもお呼びじゃない変態はいるぞ。二人して神出鬼没で、どこから飛んでくるか分からないから油断も隙もない。地竜も大変だな。寝ている顔だけを見るとどこにでもいるただの中年のおっさんだな。悪党には見えない。モテる男はツラいな。ねえさんか、可愛い手下たちか。どちらかひとつの命しか助けられない。究極の選択を迫られたときコイツは一体誰を選ぶんだか」 青空さんが地竜さんの顔をじっと見つめた。 「おっさんって言うな。耳は付いているんだ。寝ててもちゃんと聞こえているぞ」 「間違ったことを言ったつもりはない」 青空さんが地竜さんのお腹にタオルケットをそっと掛けた。 「ハチ、青空、オヤジがもうじき着くぞ。ソイツの子守りは俺がするから」 柚原さんが二人を呼びにきた。

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