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番外編ねえさん、ただいま
「こんな夜遅くまでうすらかすらしてんな」
「もう子どもじゃないよ」
「何言ってんだ」
「心配をしてくれることに関しては感謝しているよ。それより、話しがしたいんだけど。会合は終わったの?」
「それがまだ終わってない」
弓削さんの代わりに鞠家さんが答えた。
「じゃあすぐ戻らないと」
「それは分かっているんだが……」
弓削さんが言葉を濁すとひとつため息をついた。
「弓削、おまえはここにいろ」
鞠家さんが機転を利かせてくれて。久し振りに会ったんだ。積もり話しもあるだろうからと二人きりにしてくれた。森崎さんと地竜さんを連れて大広間へと戻っていった。
それから三十分後。
「姐さんと未知さんも同席してください。俺一人じゃ無理です」
「珍しいね、森崎が弱腰になるなんて。ついさっきまで一人で大丈夫だって言ってたのに」
「それはそうだが、なんせ相手はあの弓削だぞ。緊張するなと言うのが無理がある」
「弓削さんは森崎のことを取って食わないよ。未知もそう思うよね?」
「はい」
「久弥が好きなんでしょう?連れて帰りたいならそうはっきり言えばいい。ほら、頑張って」
七海さんが森崎さんを励まして背中を優しく押した。
「分かりました。行ってきます」
ネクタイを締め直して身なりを整えて森崎さんは広間へとむかったけど、やっぱり無理です。とすぐに戻ってきて、結局僕と七海さんが立ち会うことになった。
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