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番外編恋の吊り橋作戦

その様子を遠巻きに眺めていた彼と鞠家さん。 「弓削が白雪美容室に行くなら、先回りしろ。やられっぱなしでは笑い者にされる」 「分かりましたオヤジ」 「くれぐれも弓削とヤスの邪魔はするなよ」 「分かってますよ。最後の最後に大物カップルがまさか誕生するとは。柚原は腹のうちを俺らには見せない。弓削より柚原のほうが何を考えているかさっぱり分からない」 「そうだな」 彼と鞠家さんがそんな会話を交わしていたら、 「ぶんぶんおにいちゃんはいますか?いたらへんじしてください!」 真くんの元気な声が聞こえてきた。 「翔とみずほさんが来たな」 「子供たちにつかまる前に俺は組事務所に戻ります。弓削が動いたら教えてください」 「おぅ、わかった」 軽く頭を下げると鞠家さんが玄関へ向かった。 真くんはキョロキョロとあたりを見回し、見覚えのある大きな背中を見つけると、嬉しそうに駆け寄り足にぎゅっとしがみついた。 「ぶんぶんおにいちゃんめっけ」 「ぶんぶんお兄ちゃん?」 振り返ったのは蜂谷さんではなく弓削さんだった。 「ごめんなさい。まちがえました」 ぺこりと頭を下げる真くん。 「晴にそっくりなやろこだな。おめさんが真か?」 「うん。なんでぼくのことをしってるの?パパのおともだち?」 「そうだ。弓削だ」 「ゆげ?」 不思議そうに首を傾げる真くん。 「あ、ぼく、わかったよ」 パチンと両手を叩いた。

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