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番外編恋の吊り橋作戦

「兄貴、先に行っててください」 玲士さんが弓削さんたちのところへ戻ると、五人の男たちが呻き声をあげながら道路にうずくまっていた。 「コイツら兄貴に難癖をつけて襲ってきた。だから返り討ちにあった。それだけのことだ。玲士、先に行っててくださいとはどういうことだ?」 「宋がいたんですよ。もうビックリしましたよ。一人では寂しいと言うんで付き合ってやろうかなと思ったんです」 「相変わらず神出鬼没の男だな。お前を置いていってもいいが、何かあっては遅い。婿だという自分の立場をわきまえてくれ」 ヤスさんが階段を下りてくる足音に真っ先に気付き、咄嗟に玲士さんの前に出た。 「さすがは弓削。瞬殺だったな。腕はなまっていなかったな。じゃあな。サツが来るぞ。ずらかるなら今しかないぞ」 パチパチと手を叩きながら現れたのは宋さんだった。上下真っ黒い服を着て、帽子を目深に被っていた。 「どういうことだ?」 「やけに盛り上がっているカーペットだなと思い、試しに捲ったら死体が転がっていた」 「マジか」 「嘘ついてどうする。誰か通報しやがった」 宋さんが然り気無く玲士さんの腕に手を絡めた。 「デートすっぺ、な?」 「は?」 目が点になる玲士さん。

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