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番外編恋の吊り橋作戦

鞠家さんが彼に会いに来た。 「歩いているだけで汗ばむこの暑さのなか黒色の長袖長ズボンの集団がしれっとK駅西口広場で募金活動をしているんですよ。見るからに怪しい、近付き難いオーラを放つその集団に誰も募金をする人はいません。足早に素通りしています」 鞠家さんにキンキンに冷えた麦茶を差し出すと、 「ねえさんありがとうございます」 笑顔で受け取ってくれた。 「まだ帰ってこないんですけどみんな無事ですか?厄介事に巻き込まれていませんか?」 「素性がバレる前に宋は騒ぎに乗じて姿を消しました。玲士は和真を会社に送り届けてから帰ってきます」 無事だと聞いてほっとして胸を撫で下ろした。 鞠家さんが黒ずくめの集団に気付かれないようにひそかに撮影してきた写真をテーブルの上に並べた。 「オヤジ、ねえさん見覚えのある顔はありますか?」 「そう言われもな、マスクをしているからな」 一人ずつ目をじっと見つめて、かたちや、黒子の有無と位置を確認していく彼。目元に傷があるな。コイツは黒子が面白いところにある。そんなことを口にして、あれ?と言いながら一人の男性に目を止めた。 「知り合いですか?」 「どっかで見たことがあるんだよな。この目付きが悪い男」 腕を前で組んで首をかしげる彼。 「俺にも見せてくれ」 地竜さんがふらりと現れて。その男の写真を持ち上げた。

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