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番外編恋の吊り橋作戦

「俺は子守りをしないといけないんだ」 「晴と一太がいるからいいだろう。それとも俺より地竜のほうがいいか?」 「地竜は帰ったぞ」 「どうせすぐに帰ってくるだろう」 彼の腕に抱き付く信孝さん。 「ずっと我慢してた」 「分かってる。偉いな」 「うわべだけの言葉はいらない」 ムッとして彼を見る信孝さん。 「おぅ信孝。久し振りだな」 信孝さんに声を掛けようとした弓削さんをヤスさんが止めた。 「みんなオヤジが好きで、毎日のように焼きもちやき合戦をしているんですよ。遠巻きで見るのが一番です。近くにいるとばっちりを受けます」 「オヤジは相変わらずモテモテだな」 「あの渋川さんもオヤジの前では可愛いもんですよ」 「そうか。あの渋川もか」 弓削さんがププッと思い出し笑いを浮かべた。 「信孝、ありがとうな。オヤジの側にいてくれて。変なのが来ねようによっくど見てくれて」 「俺は何もしていない。弓削こそお帰り。言うのがすっかり遅くなった」 彼を取られるんじゃないか、警戒心を露わにする信孝さん。 「俺はねえさん派だ。お前の大事なオヤジはとらねぇから安心しろ。オヤジにねっぱるのはいいが、ナオに愛想をつかれない程度に、ほどほどにしておけよ」 「五月蠅いな。分かってるよ、そんなこと」 ぷいっとそっぽを向いて素っ気なく答える信孝さん。 「分かってはいるけど兄貴が好きな気持ちはどうしても止められないって。そうだろ?」 「蒼生まだいたんだ」 「心配しなくても帰る」 たとえ相手が本部の幹部でも彼を慕っている人はみなライバルの信孝さん。あおお兄ちゃんを睨み付けた。

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