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番外編恋の吊り橋作戦

「一太くんは相変わらずのモテ男ぶりだな。パパみたく大きくなったら仁義なき四つ巴の戦いが見れるかもな。今から楽しみだ」 「よつどもえって何?」 キョトンとする一太。 「一太くんには難しかったな。ま、そのうち分かるようになるさ」 にこっと微笑むと頭を撫でてくれた。 「あの、斉木先生」 「そだ、おっかねぇ顔をすんな。言われなくても行くから」 橘さんの顔を見るなりあわてて出掛けていった。 「まだ何も言ってないのに。面白い人ですね」 「ねぇママ、みんなあの子のことを探してるの?」 「うん、そうだよ」 「あの子ね、パパとママにうるさい。しっしっ、あっちに行けってされたから行くところがなかっただけだよ。ぜんぜんうるさくなかったよ。だからね悪い子じゃないから、絶対に見付けてあげて」 「弓削さんに伝えておくね」 「うん、お願い」 お兄ちゃんどこ?一太くんどこ?遥香と優輝くんの声が聞こえてきた。にいたん、にいに、可愛らしい声も。 「もうみんなして僕なんだから。僕は体が一つしかないのに。困っちゃう。晴くん、未来くん、行こう」 二人に声を掛け、仲良く手を繋ぎ居間へと駆けていった。 「相変わらず引っ張りだこですね」 「そうですね」 橘さんと目が合うなり自然と笑みが零れた。

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