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番外編恋の吊り橋作戦
「ママ大丈夫?」
「未知さん大丈夫?さっきの人優輝にぶつかった人だよね?」
一太とめぐみちゃんが走って戻ってきた。だから二人はチラチラと僕のほうを何度も見ていたんだ。
「うん、大丈夫だよ。ごめんね、心配をかけて
「ゆげさんありがとう。ママを守ってくれて」
「これが俺の仕事だ」
「ゆげさんがいれば安心だね」
「ねぇゆげさん、優輝は?」
めぐみちゃんがあたりをキョロキョロと見回した。
「鞠家とミツオが連れていった」
「持ち帰りで頼むから待っててねって言ったのに、なんで待てないかな。優輝は三分と待てないんだよ。ほんと誰に似たんだろう。話しは全然聞いていないのに返事だけは一丁前で。ほんと困っちゃう」
「誰って一人しかいないだろう」
弓削さんがくすりと笑った。めぐみちゃん本人は気付いていないみたいだけど言い方が柚さんそっくりだ。
「一太、めぐみ、アイスを食べに行くぞ」
はぁ~いと大きな声で返事をする二人。僕も一緒についていこうとしたら、
「未知は弓削とお茶でも飲んでこい」
「え?で、でも……」
「弓削と一緒はそんなに嫌か?」
「そんなことは一言も言ってない」
慌てて首を横に振った。チラッと横目で弓削さんを見ると、表情を強ばらせて固まっていた。
「三階にあるカフェテリアを予約しておいた。今から行けば間に合う。弓削、固まっている場合じゃねぇぞ」
彼がにふふっと笑った。
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