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番外編宋さんのお友だち

「そんなにヤバいヤツか?」 「宋と覃を足して二で割ったような男だと言ってる」 「そうか、今度こそまともなヤツかと思ったんだが……」 「オヤジの隠れファンも若干名いると」 「冗談はよせ。地竜がいるだろう、敬愛するボスが」 「ボスと違い人間らしくてコロコロ表情が変わるからたまらんと。あと……」 「もういい。だいたい予想がつくから。信孝にまた臍を曲げられるな。あやまった」 はぁ~~とため息をつく彼。 「はるせんせ、だいじょうぶ?」 奈椰ちゃんが彼の顔を心配そうに見上げた。 「あぁ、大丈夫だ。心配をかけて悪かったな。一太たちを探しに行こうな」 「うん、いく」 ニコニコ笑って彼の手を握る奈椰ちゃん。 「後追いされて泣かれる前に行ってこい。宋のお友だちに宜しくな」 「オヤジ、娘を宜しくお願いします」 「おぅ、任せておけ。何かあったら連絡するから携帯は常に持ってろよ。あと奈椰の荷物はそこに置いといていいぞ」 「分かりました」 頭を下げる鳥飼さん。フ―さんも一緒に頭を下げた。俺も手を握る。ここでは恥ずかしいから我慢しろ。やだ。そんなやり取りをしたのち根負けした鳥飼さん。フ―さんと恋人繋ぎをして、肩を寄せあい仲睦まじく出掛けていった。

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