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番外編宋さんのお友だち
「ねぇパパ、なやちゃんおとまりするの?」
「さぁ、どうだろうな」
「はるちゃん、なやちゃんのおせわをする。だからおとまりさせて」
「卯月さん、私からもお願い」
遥香とめぐみちゃんが両手を合わせた。
「真くんはお泊まりが出来るのに、なやちゃんはなんでダメなの?新婚さんはとりさんとフ―さんも同じだよね?」
的を得た一太の意見に、
「分かった。連絡しておく」
「パパの連絡しておくはいつになるか分からないから、今すぐ連絡して」
「言い方が橘にそっくりになってきたような……な、なんでもない独り言だ」
さすがの彼もタジタジになっていた。
「鳥飼は運転中だ。すぐに返事が帰ってこないから遊んでいていいぞ」
よし!一太とめぐみちゃんが小さくガッツポーズした。はるちゃん、なやちゃん、あっちで遊ぼうと声をかけて、手を繋いで連れていった。
「いや待てよ。奈椰が泊まるということはつまり……柚原、翔と信孝に今日明日子どもたちの用事がないか聞いてくれ。なにもないなら子どもたちを連れてくるように頼んでくれ。泊まる準備も忘れずにな。自分だけ泊まれないの、嫌だろ?」
「この前の真みたくなりますね。分かりました」
柚原さんが早速信孝さんと翔さんに連絡をいれた。
それから三十分もたたないうちにナオさんが晴くん兄弟と真くんを連れてきた。
「たまたま近くで買い物をしてて。真くんちょうど遊びに来てたんだ。茉弓さんには翔さんのほうから連絡をしてもらっているんだけど仕事中で。お泊まりできるといいね」
真くんがうんと大きく頷いた。
その直後、ただいまと元気な声が聞こえてきた。
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