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番外編宋さんのお友だち

「勘は鋭いんですけどね。なぜか色恋沙汰には疎いんですよね弓削兄貴は」 「なんで伝わらないんですかね。こんだけヤス兄貴が好きをアピールしているのに。本当に不思議です」 弓削さんとミツオさんが思わず本音を漏らした。 「酒の勢いで押し倒したらどうです?」 「酒は弓削兄貴のほうが強い。兄貴が酔う前に俺が酔い潰れる」 「そうでしたね」 「頼むからみんなして煽らないでくれ。俺は兄貴の側にいれるだけで幸せなんだから」 「本当にそれでいいんですか?」 橘さんに鋭く突っ込まれギクリとするヤスさん。 「………だって、壊したくない………」 小声でボソリと呟いた。 「おめさんら、うすらかすらしてねぇで、早く行くぞ」 弓削さんの声が聞こえてきて。ヤスさんたちが慌ててあとを追いかけていった。 子どもたちと朝御飯を食べていたときにメールの着信音が鳴った。 「ママ、パパからだよ」 「写真を送ってくれたのかもね。残さずご飯を食べて、ご馳走さまをしてから見ようね」 「うん、わかった」 もうお腹いっぱい。ご飯残していい?と聞かれたばかりだったから良かった。朝からムシムシして暑いからか食欲がないのは仕方がない。でも食べないと夏バテになったり熱中症になったりするから少しでも食べてほしいのが本音だ。 真くんや晴くんたちもご飯粒を一粒も残さずきれいに食べて、後片付けもみんなで協力して手伝ってくれたから茶碗洗いまであっという間に終わってしまった。

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