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番外編宋さんのお友だち
「ビックリした。驚かすなよ」
「いましたよ。ずっとうしろに。あなたという人は本当に気付かないんですね。あなたにとって私なんかどうでもいいんでしょうね。いてもいなくても変わらないですものね」
「何を訳の分からないことを言ってるんだか。俺と未知にとって必要不可欠な存在だ。ままたんはいてもらわないと困る」
「遥琉も私のことをままたんって呼んでくれるんですね。嬉しいです」
にっこりと微笑む橘さん。
「間違えたんだよ」
彼が真っ赤になっていた。
「普通、間違えたとしてもままたんって呼ばないよ」
「そうだよ、パパ」
「そうなのか?」
遥香とめぐみちゃんがひょっこりと顔を出した。
「そうだよ、はる先生とままたんってけんかしても仲いいよね」
「いや、いや、ままたんは……ってなに言ってんだ、俺」
めぐみちゃんの鋭いツッコミにタジタジになる彼。
「ねえさん、ちょっといい?五分だけ」
青空さんの声がしたような気がして。振り返ると手招きをされていた。
遥琉さん、ごめんね。青空さんの用事が終わったらすぐ戻ってくるから。
そっと静かにその場から離れた。
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