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番外編宋さんのお友だち
「迷惑だなんて。いつも助けてもらってばかりいます。やはり地竜さんの護衛の方なんですね」
「そういうことにしておこうか。手短に言う。青空のマーを探してくれてありがとう。友としてずっと心配だったんだ。彼氏がいても、友がいても、仲間がいても、親代わりがいても、心の空虚感だけはどうやっても埋められない。青空の明るい顔を久しぶりに見れて嬉しかった。だからどうしてもあなたに一言礼が言いたかった。久しぶりの日本の茶が旨い。お代わりしたい」
「はい。すぐにお持ちします」
立ち上がろうとしたら、
「ボスが寂しがっている。毎日は大変だから、たまには連絡をしてやってくれ。他者を寄せ付けない孤高のボスもやはり人の子。あなた限定で、寂しがり屋の甘えん坊になる。そんなボスを見るのは仲間内でひそかな楽しみになっている」
山龍さんから地竜さんから預かってきたと手紙を渡された。
「ありがとうございます」
「そう言うわりには嬉しくなそうだ」
じろりと見られ、恐くて顔が強ばった。
「も、もちろん、う、嬉しいですよ」
こう見えても人見知りなので緊張しているんです。
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