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番外編宋さんのお友だち

「高行さんの喉仏と手かな。喉仏が綺麗でね、妙に色っぽいだよね」 「紗智って本当に真面目だね」 那和さんがくすくすと笑った。 「だって那和が聞くから。そういう那和は?」 「内緒」 「なにそれ。ずるい」 仲のいい二人を嬉しそうに眺めるりんりんさん。 「ここにいたのか。探したんだぞ。なんで紗智がここにいるんだ?」 鞠家さんが大股で歩いてきた。 「顔が赤いぞ。どうした?」 「なんでもないよ」 慌てて首を横に振る紗智さん。 「なんでもなくないだろう」 怪訝そうに紗智さんの顔を覗き込むと、頬が燃えるように赤くなった。 「通訳を頼むのに二人を引き留めた。悪かったな」 「出来れば会わせたくなかった」 「久し振りにいっきゃうんだ。積もる話しもあっぺした」 「それはそうなんだが……」 「地竜やその仲間に助けてもらったから紗智たちはここさいるんだ。そうじゃなかったからおめさんともいっきゃうことはなかったんだぞ」 「分かるよ。分かるけど」 「紗智に焼きもちを妬けるカシラは幸せ者ですよ。羨ましいです。俺なんか……」 ヤスさんが深いため息をついた。 「ねえさん、それ、俺が持っていきます。青空のダチに挨拶しようと思っていたんです」 「熱いので気を付けてくださいね」 湯呑み茶碗をトレイに乗せてヤスさんに渡した。 「ねえさん、ひとつ聞いてもいいか?俺がいない間ヤスに何かあったのか?」 鞠家さんとりんりんさんを見送ったのち、弓削さんにふとそんなことを聞かれた。

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