4007 / 4014
番外編彼が大好きな、彼フェチのりんりんさん
「残党狩り?」
「あぁ。九鬼総業の元構成員を片っ端から探し出して次から次に血祭りにあげている男たちがいるという噂がまことしやかに囁かれている。山龍にそれとなく聞いたが知らないと答えた。でも顔は知っている顔だった」
「九鬼さんには隠し子がいて表には出せないお金を亡くなる直前に隠し子に渡した。確か楮山さんも隠し子を必死に探したけど結局見付からなかったんだよね?」
「あぁ、そうだ」
「鳥飼さんと鳥飼さんの舎弟だったかも知れないあの人も狙われてるの?」
「さっき掛かってきた千里からの電話だが、鳥飼にはまだ言ってないが、鳥飼の舎弟だった男たちが本部に来て家族に迷惑がかかる。しばらく匿ってくれと頼み込んだらしい。飲み屋で酔っ払った上田が大口を叩いたのが今回の神政会とのトラブルになったそもそもの原因だ。口は災いのもととよく言ったもんだ」
上田さんがお酒の席で冗談半分で言ったことを本気にした人がいるとしたら。その人が黒竜の関係者だったとしたら。間違いなくややこしいことになる。
ともだちにシェアしよう!

