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番外編彼が大好きな、彼フェチのりんりんさん
「パパ、タグじゃない?」
「やっぱりこいつも赤ん坊だな。地竜、さっさとこの赤ん坊を迎えにこい。ここは死神のメンバーの託児所じゃねぇぞ」
言いたいことは山のようにあるのに。何を言ってもとうの本人には届かない。俺はどうすればいいんだ。彼がやれやれと深いため息をついた。
「りんりんさんのお迎えがくるまで一太がお世話する。赤ちゃんのお世話は慣れているもの。一太に任せて」
目をキラキラと輝かせて自信満々に答える一太。
地竜、七歳の子どものほうがお前よりしっかりしているぞ。要注意人物を放置してないでさっさと迎えに来い。
「視線を感じるんだけど……」
「気のせいだよ」
「気のせいじゃない。誰かいる」
洗濯かごを抱えて外に向かっていた那和さんと紗智さん。何気に後ろを見ると携帯電話を顔の前で構えるりんりんさんと目が合った。
『うわぁーー!出たーー!って驚くと思った?残念だったね。またバーバのことを追い掛け回しているの?』
紗智さんが中国語で話し掛けた。
『だって可愛いからさぁ』
顔を赤くし髪を弄るりんりんさん。
『仲間のこと……』
「紗智、何を言っても無駄。弾よけは使い捨ての駒としか考えていないよ」
言葉を遮り日本語で話し掛ける那和さん。
「バーバ言ってたでしょう。要注意人物だって」
「俺には全員要注意人物だよ。メンバーの中で誰がまともか分からない」
りんりんさんに軽く頭を下げて素通りし、そのままやり過ごそうとした二人だったけど。
『話しはまだ終わっていない』
りんりんさんが反射的に紗智さんの腕を掴んだ。
『俺は貴方に話しはありません。通訳が必要なら俺でなく柚原さんを探してください。高行さんを呼びますよ』
毅然とした態度できっぱりと言い切るとりんりんさんを睨み付けた。
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