4020 / 4031

番外編彼が大好きな、彼フェチのりんりんさん

「子供に焼きもちを妬く親がどこにいるんですか?あ、ここにいましたね。本当にしょうもない男ですね、だって。橘、バ―バにだけは相変わらず容赦がないね」 「うん。橘さんに睨まれただけであのバ―バがあんなにもちっちゃくなって。悪戯したのがバレて飼い主に叱られた子犬みたいで可愛いんだけど」 顔を見合わせるなりぷぶっと笑う紗智さんと那和さん。 「バ―バを犬扱い出来る紗智ってある意味大物かもね。今更なんだけど紗智はりんりんに見覚えないの?」 「今更だね。俺は高行さんしか興味ないからろくすっぽりんりんさんの顔を見てなかったんだ。さっきが初めてだよ、間近で顔を見たのは。彼も脱いだら凄いかも。筋肉がムキムキで、手がごつしてすごく固かった。あの手で手をぎゅっと握られたら世の女子はドキドキして、キュンとするかも」 「紗智、真顔で言うの、止めよう。怖いから」 那和さんの顔がひきつっていた。 「バ―バが好きだってことも怪しいかも。探りを入れるためにそういう設定にしたのだろうけど無理があると思わない?洗濯物を干さないと。紗智、行くよ。置いてくよ」 「待ってよ那和、置いてかないでよ」 洗濯かごを抱え紗智さんが那和さんを慌てて追いかけていった。 那和さんの言うことも一理ある。でも無意識のうちに彼を目で追っているりんりんさんがいるのは確かだ。うっとりとした表情で彼を見つめ、目をキラキラと輝かせている。 行動からして彼が好きなのは本当だとしか思えない。嘘をついているとはどうしても思えない。 やもやした気持ちが晴れなくて。無意識のうちの携帯電話を取り出して気づいた時には地竜さんに電話をかけていた。

ともだちにシェアしよう!