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番外編彼が大好きな、彼フェチのりんりんさん
地竜さんが言葉に詰まっていた。
「黙っていないで何か言ったらどうだ?死神のメンバー全員出入り禁止にするぞ」
―それだけは勘弁してくれ。宋と覃に一生恨まれる。俺も未知と子供たちに会えなくなる。死活問題だ。メンバーのほとんどが家族や恋人や友人を青蛇に殺されている。一族郎党皆殺しになり自分だけ生き残った者もいる。りんりんと呼ばれている彼もその類いだ―
そのときチュッと軽く首筋にキスをされた。
(は、遥琉さん!)
不意打ちをくらい顔を真っ赤にすると、してやったりと言わんばかりに満足そうな笑みを浮かべる彼と目が合った。
―卯月、俺が居ぬ間に未知とイチャイチャしているとはな。未知はな俺の―
「はい、はい」
―はい、はい、じゃない―
「そうすぐカッカすんな。ごせっぱらやいてもしょうがねえだろう」
―お前にだけは言われなくない―
いつものように口喧嘩を始める二人。
「本当に仲がいいんですね」
「どこが」
―どこがだ―
二人の声が見事にハモった。ほら、やっぱり仲良しよこしだ。ププッと思わず吹き出してしまった。
「だって知らない人が二人を見たら双子の兄弟にしか見えませんよ」
「未知さんの仰る通りです」
橘さんの声が後ろから聞こえてきたからドキッとした。
「橘、なんで戻ってきた」
「だってまだ話しは終わってませんよ。たまには器の大きいところを見せたらどうです?私たちお邪魔虫なんです。それも分からないんですか?」
「未知は俺の妻だ」
「地竜さんにとっても未知さんは妻ですよ。さあ、行きましょう。お腹を空かせた子供たちが待ってますよ」
またまた有無いわさず橘さんに連れていかれてしまった。
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