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番外編彼が大好きな、彼フェチのりんりんさん

りんさんと呼ぶ一太のあとをくっついて歩くりんりんさん。最初はムスっとして面白くなさそうに唇を真一文字に結んでいたけど、時間が経つにつれ少しずつだけど笑うようになった。 「年の離れた弟に一太の姿を重ねたようです」 弓削さんに声をかけられた。 「そうなんですね。その弟さんは?」 「家族もろとも目の前で青蛇の戦闘員に殺されたそうです」 青蛇に恨みがあるとは聞いてはいたけど。事実はとても辛くて、そして悲しいものだった。 一太の隣に座り青空さんと一緒に日本語の勉強をはじめたりんりんさん。 青空さんも口ではめんどくさいと言いつつも、通訳をしながらおはよう、ありがとう、ごめんなさい、この三つの言葉が言えるようになるとコミュニケーションがとれるからと一太と一緒に一生懸命教えていた。 「なんとも微笑ましい光景ですね。りんりんも坊っちゃんの言うことを素直に聞いています。柚原の怒りはまだおさまっていませんけどね。ぱぱたんとしてのイメージが強すぎて、柚原も怒ることがあるんだということをすっかり忘れていました」 弓削さんがププッと思い出し笑いをした。 「昔の柚原さんはいろいろとすごかった。最近はすっかり丸くなって落ち着きやがって面白くないと度会さんが冗談交じりに笑って話していました。そんなにすごかったんですか?」 「想像にお任せします」 弓削さんがにっこりと微笑んだ。

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