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番外編彼が大好きな、彼フェチのりんりんさん
「ねえさん話し中にお邪魔します。兄貴、大姐さんが呼んでます。浴衣が届いたそうです」
ミツオさんが呼びに来た。
「間に合って良かったですね」
「はい。これで気兼ねなくねえさんとデ―トが出来ます。夢がまた叶いました」
「ねえさんも一緒に来ていただけますか?」
「僕もですか?」
弓削さんとミツオさんと三人で急いで広間へ向かうと紫さんと浴衣を仕立てくれた紫さんの知人の娘さんが待っていた。中学校を卒業して駅前にある服飾専門学校に入学したけど二年に進学するときに中退していろいろと苦労した娘さんなのよと紫さんが話してくれた。
「浴衣を仕立てるなんて息子たちが幼稚園以来で。二十年ぶりです。こんな機会滅多にないので嬉しかったです」
「デ―トをするならお揃いの浴衣を用意しようと思ったのよ。お似合いでしょう、この二人」
「はい、スタイルも良くて美男美女ですごくお似合いです」
女性が両手をパチンと叩き嬉しそうに笑った。
変な誤解を招くとのちのち大変なことになるから、誤解される前にちゃんと説明しようとしたけど、
「大姐さんの好きにしてやってください」
弓削さんに止められた。
桜柄の浴衣を肩に合わせてもらい、弓削さんと話し合って帯ももちろんお揃いにした。
ヤスさんが神妙な面持ちでずっと僕たちを見ていた。俺、全然気にしませんからって。素っ気ない態度だったけど本当は気が気じゃないはず。
「弓削さん、来年はヤスさんの浴衣も用意しましょう」
「持っていたと思うんですけど。ねえさんが言うなら分かりました」
弓削さんが機嫌良く言葉を返してくれた。
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