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番外編国井さん、熱烈に口説かれる
「弓削さん、おやっさん、壱東さん、暑いから車のなかで待っててって言ったのに」
白いワンボックスカ―の前で立ち話しをする三人に声を掛けるチカちゃん。
「このメンツで話す機会なんて滅多にないからな」
伊澤さんがニカッと笑った。
「それはそうだけど……」
チラチラと三人の顔を見るチカちゃん。
「どうした?」
「改めて見るとなんかすごいメンバーだなって」
「なんだ今ごろ気付いたのか?」
「だって、まさかおやっさんまでアタシの警護に来てくれるとは思わなかったんだもの。それに壱東さんはハルお兄ちゃんの専属運転手だし」
「立っている者は親でも使えってよく言うだろ?気にすんな」
壱東さんが後部座席のドアを開けた。
「そうですよ、チカさん。いつもお綺麗ですが、今日は一段とお綺麗ですね。シックなス―ツがこれまたよく似合っていますよ」
「あら、やだ。お世辞でも嬉しいわ」
「お世辞ではないです」
「ね、ね、化粧は?濃くないかしら?」
「化粧をしているとは思えないくらいです」
「ありがとう」
チカちゃんが嬉しそうににっこりと微笑んだ。
かつて白雪美容室があったビルは火災が起きたまま、手付かずだった。
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