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番外編国井さん、熱烈に口説かれる

「なんか気になるんだよな」 ボソリと呟くと、コウナン商事がテナントとして入っている隣のビルをチラッと見る伊澤さん。 「伊澤さんもですか?」 「なんだ、弓削もか」 「地下のカラオケ喫茶に入っていった女、高校生に見えました。看板だけ見ればコウナン商事が神政会のフロント企業だとは誰も気付かないですよ。ガラの悪いのがこんだけうすらかすらしていれば普通は避けて通ります」 「それもそうだよな。狭くて薄暗い路地裏のビルによほどの理由がない限りはわざわざ来ないよな」 「目を付けられる前にチカのところに行きましょう」 弓削さんと伊澤さんが移動しようとしたら、 「おぃオッサンたち」 派手な柄シャツを着た若い男性たちが行く手を塞ぐように二人を取り囲んだ。 「さっきからジロジロ見て。遊んでいかねぇのかよ」 イライラしながら声を張り上げた。 「急いでいるんだ。悪いが道を開けてくれ」 伊澤さんが落ち着いた声で返した。 コイツら、見ないツラだな。新入りか?弓削さんもまた冷静に男性たちを観察していた。 陣屋通りのネオン街近辺で禁止されている強引な客引き行為やぼったくりやオヤジ狩りがここ一ヶ月頻発している。サツもパトロールを強化しているがいたちごっこだ。オヤジが言っていたのはこの事か。弓削さんがちらっと横目で伊澤さんを見ると、伊澤さんは口角を少しあげて小さく頷いた。根岸さんだったら以心伝心、阿吽の呼吸なんだろうな。くれぐれも伊澤さんの足だけは引っ張らないようにしないと。弓削さんが気を引き締めた

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