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番外編国井さん、熱烈に口説かれる

「そんなに緊張されたら俺まで緊張するだろ?」 クスクスと笑う信孝さん。 「だって、あの、その……信孝さんとは……」 言葉がしどろもどろになる玲士さん。 「まぁ、確かに玲士と二人きりになるのは初めてかもしれないね。玲士の側にはいつもねえさんや亜優たちがいるから。緊張するなと言う方が無理があるかもね」 「はい。えっと、信孝さんはカタギなんですよね?」 「まぁ、一応はね」 「一応ですか?」 「うん」 にっこりと微笑む信孝さん。その表情を一目見るなり背筋が寒くなった。 「伊澤さんたちはまだかな?」 携帯電話を握り締めて、あたりをキョロキョロと見回す信孝さん。長袖のシャツに赤いネクタイ、グレーのジレベスト、黒っぽいスラックスを着ていた。スタイルも抜群、身長も高いからか絵になる。同性から見ても惚れ惚れするくらいの格好良さだ。すれ違いざま若い女性が信孝さんをチラチラと見ていた。 「信孝さん、間違いなくモテますよね?」 「愚問だな。俺はナオと兄貴にしか興味ない」 「愛妻家ですもんね。信孝さんも血の繋がらない子供を二人も養子に迎えて育てているんですよね?すごいですよ」 「すごいことは何一つしていない。当たり前のことをしているだけだ。褒めるなら俺よりナオを褒めてやってくれ」 ちょうどその時蜂谷さんが運転するワゴン車が駐車場に入ってきた。 「時間通りだな。玲士、ついてきてもいいが足手まといにだけはなるなよ」 玲士さんにそう伝えると運転手席のドアを開けてゆっくりとおりた。

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