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番外編国井さん、熱烈に口説かれる
「長いこと懲役に行っていた者たちの耳にも九鬼総業が消えたことは知れ渡っていたが、悪い冗談だ、九鬼総業に限ってそんなことあるわけないと高を括っていたんだろう。現実を目の当たりにして愕然としたそうだ。昔顎でこき使っていた若い衆たちの中には神政会と楮山組の幹部にまで出世している者もいて、気付けば立場が逆転していた。年下に無茶なことばかり命じられ、これだから年寄りは使い物にならない、馬鹿にされ雑用ばかりで、顎でこき使われる。そんなのプライドが許さないだろ?なんのために組のために体を懸けてきたのか、虚しくなるばかりだろ?」
「はい、確かに」
「サツも所詮は一人の人間だ。九鬼総業とひそかに裏で手を組みガサ入れの情報を漏らす見返りに金銭をもらい甘い水を吸っていた者もいるし、逆に九鬼に弱みを握られてバラされたくなかったら言うことを聞けと脅迫されて九鬼の犬になりさがった者もいる」
度会さんの話しに熱心に耳を傾ける玲士さん。
「あ、もしかしてあの刑事も何かしか九鬼と関わっていたという事ですよね?人って追い詰められたら何をしでかすか分からないじゃないですか。オヤジ、会長、すみません。玉井さんって誰ですか?教えてください」
玲士さんが頭を下げた。
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