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番外編国井さん、熱烈に口説かれる

「公開捜査?国井さんが被疑者?被害者じゃなくて?」 なぜ警察が来たのか、その理由を佐治さんから聞いた時には僕も橘さんも耳を疑った。 「誘拐は自演自作で、黒竜の内通者だ、そんな口ぶりでした」 「これ以上彼を匿うのは限界かも知れませんね。なんらかのリアクションを地竜さんがしてくれればいいんですけどね」 「彼らはただでさえ気が短いんです。少しは手加減するということをそろそろ覚えて欲しいんですね」 「それは無理ですね」 その時りんりんさんが鼻唄を口ずさみながらすっと前を通りすぎた。 「あ、りんりんだ。なんだまたいたのか。姿を見せないからてっきり山龍たちのところに戻ったものかと思っていた」 「居心地がいいみたいですよ。帰る気はまったくないみたいです」 「橘さん、働かざる者食うべからずですよ。何事も最初が肝心ですよ」 「えぇ、分かってますよ」 ふふっと笑う橘さん。笑っているものの目は笑っていなかった。 「橘さん、そ、その……顔が怖いです」 「気のせいですよ」 「気のせい?いや、気のせいではないような……」 首をかしげてぶつぶつと呟く佐治さん。 「ねえさん、お待ちしてました」 広間に手塚さんがいたから心臓が止まるんじゃないか、そのくらいビックリした。 「手塚さんお久し振りです」 「未知さん、橘さん、ご無沙汰しております。未知さんも橘さんも相変わらずお美しい」 「そんなことはないです」 慌てて首を横に振った。 「未知さんは謙虚な方ですね」 手塚さんは僕のことを名前で呼ぶ。ということは手塚さんの言うねえさんは一人しかいない。 「もしかしてさっきのねえさんは僕ではなく佐治さんですか?」 恐る恐る聞いてみた。

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