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番外編国井さん、熱烈に口説かれる
「たまには怒られるのもいいかもしれませんよ」
橘さんが姿を見せた。太惺と心望も一緒だ。
「ナオさんは普段は物静かでとても優しいですが、でもその分怒らせると怖いですよ。縣一家の長男坊の嫁は最強説があるくらいですからね」
「それ、ものすごく分かる」
「経験者は語るですよね」
ふふっと笑う橘さん。
「子どもたちの着替えを取りに来ただけですので。たいくん、ここちゃん、私たちはお邪魔なので部屋に戻りましょうね」
はぁ~いと手を挙げる二人。
「あのな橘……」
「顔に書いてありますよ、邪魔をするなって」
「書いてねぇよ。俺はこれから鞠家と仕事の打合せがあるんだ」
「なおさら一分一秒たりとも無駄にしたくないですものね。どうぞごゆっくり」
箪笥から必要な分の着替えを取り出すとひらひらと手を振りながら太惺と心望と一緒に部屋に戻っていった。
「嵐のように来て嵐のように去っていったな」
「うん」
彼と目が合うなり自然と笑みがこぼれた。
髪をじっと見つめられ、
「何かついてるの?」
「髪にご飯粒がついている」
「嘘」
「嘘じゃない。本当だ」
彼がすぐにご飯粒を取ってくれて。頭頂部にちゅっと軽くキスをしてくれた。本当は頬にしたいが抑えが効かなくなるんだよな、そんなことをボソボソと小声で呟いていた。
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