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番外編 国井さん、熱烈に口説かれる
「先に寝ててもいいぞ。いつ終わるか分からないから待ってなくていい」
そう言って広間へ向かおうとした彼だけど、
「やっぱもう一回いいか?」
えっ?何を?と聞き返す前に肩をぐいと抱き寄せられて。チュッと軽く頬にキスをされていた。
「ゆでたこみたいで、可愛いな未知は」
「からかわないで」
「からかってないよ。本当のことだ」
ニヤリと悪戯っぽく笑うと、
「隙あり」
と言って今度は押し当てるように唇にキスをされた。すぐに離してくれるだろうと考えてはいたけれど。逃がさないと言わんばかりに今度は腰に手がまわってきて。彼のほうに抱き寄せられた。遥琉さん、鞠家さんを待たせているんじゃなかった?キスをしている場合じゃないんじゃない?聞きたいことはたくさんあったけど、彼とのキスがあまりにも心地よくて。次第に頭がぼぉっとして来て体がふわふわしてきて力が入らなくなってきた。
「私の娘を酸欠させる気ですか?」
不意に聞こえてきた橘さんの苛立った声にハッとして我に返った。
「目と耳の保養にはなりましたがね」
目が合うなりにこりと笑われた。
「手塚さん、暑苦しいのでいい加減離れていただけますか?」
嫌がるヤスさんの肩に抱き付く手塚さん。
「俺とねえさんの仲じゃないですか?水くさいことを言わないでくださいよ」
「手塚さんって酔うと人が変わるんですね。服を脱ぎはじめたときはびっくりしましたが」
普段は私でなく俺なんだ。こんなに馴れ馴れしいとは。恐るべし酒の力。
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