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番外編 災難続きの信孝さん

「相手の恋愛感情に付け込んで巧妙な罠を仕掛けるんですから。結婚を餌にお金を騙し取られた被害者たちは泣き寝入りです。先日も市民相談センターの無料法律相談で息子が騙されているのではないかと親御さんからの相談を受けたばかりです。疑わしき人物は身近なところにいたんですね。それにしても旨い。未知さんと橘さんが作ってくれたご飯は美味しいです。最高です」 「そんなことを言ったら斎藤さんに怒られますよ」 「本当のことですよ。それにこんなことでいちいち翼は目くじらを立てませんよ」 口いっぱいにご飯を頬張りながら吉村さんが幸せそうに微笑んだ。 「よほどお腹が空いていたみたいですね。そんなに急いで食べなくてもご飯のお代わりはいくらでもありますよ」 橘さんが笑いながら冷たい麦茶を吉村さんの前に置いた。 「橘さん、ありがとうございます。実はお昼を食べ損ねてしまって……週に二回もご飯を食べに来て本当にすみません」 「二回じゃなくて、三回だろ?俺たちほぼ毎日のように度会さんの家に顔を出していると思うんだが。あれ?違った?俺の勘違いか?」 不機嫌そうな顔で姿を現したのは斎藤さんだった。

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