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第8話
春side
ドキドキが止まらなくて、息が苦しい…。いつもオドオドしてるのに、家ではそんな事ないんだなぁ……。
むしろ俺様系で、びっくりした…。それに、髪をあげるとかなりの美人だった…
「どうしよ…、僕、おかしくなりそう……」
昨日は、僕の限界が近いのを感じ取ったのかあのままゲームをして家に帰った…。初めて本心を口にしたのもあって、ドキドキしすぎて眠れずに夜を明かした。
学校についても、うまく考えはまとまらず彼の姿を見るたびにドキドキして無意識に避けてしまっていた…。
「おや?珍しですね…。何かありましたか?いつも一番最後にいらしゃるのに…。相談乗りましょうか…?」
「副会長……。僕、えっと……」
「ゆっくりでいいですよ。それに、今日は生徒会は休みです。他の人は帰りましたから、二人だけなので安心してください」
「僕、初めて人を好きになって…。初めて愛情を貰ったの……。ドキドキして胸が痛くて、それで、えーっと……。すごく緊張しちゃって、その人を避けちゃって……。嫌われたらどうしよ……」
話しているうちに悲しくなって、涙が出てきた……。僕こんなに弱くなかったはずなんだけど…。なんでだろ……。
「それで…?」
「ずっとそばにいて欲しいの……。寂しいのはもう嫌なの…。我儘なのかな……」
「…だそうですよ?隠れているんでしょう?出てきたらどうですか?……あとは二人で解決しなさい。それでは…、あ、鍵はちゃんと掛けて職員室に返すように。お先に失礼します」
「お互いに言いたいこと全部ぶつけて合ってみなよ。そしたら上手くいくよ?二人とも素直になれない性格なんだもんね。難しいと思うけど、頑張って素直になりな??お先に〜」
副会長の声かけで姿を現したのは会長と、愛生だった……。びっくりして涙も止まり、嵌められたことをしばらく理解できなかった…。
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