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第12話
春side
君は気づいてない……。苦しそうな顔をして、涙を流していることに……。そんなに綺麗に泣けるものなの……⁇
「泣いてる……。辛いね…。僕が一緒にいるから、泣かないで…。僕も、僕も君に酷い事をした…。お互い様だね。寂しいの、もう嫌なんだ…一緒にいてよ……。僕たちのために……ね?」
「……泣いてる?俺が?」
「うん……。泣いてる…。ほら、泣いてるでしょ?君も辛かったんだね……」
許さなくていい…。僕の我儘だから…。許さなくていいから、ずっと僕のそばにいて欲しい…。ずっと、ずっと……一緒に…。
「……俺、繋がりたい。…ごめん、でも、不安で…。怖いんだ…失うのが……」
「僕も、一緒だよ……。失うのが怖くて仕方ない…。繋がろ……?」
今日が金曜日で良かった…。明日が休みなら、腰が立たなくなっても問題ない…。それに今日僕の家は僕一人だけ…。泊まりに来て貰おう……
「今日、家に僕一人なんだ…。泊まりにきて……?」
「うん……。泊まりに行く…」
初めてだから怖いけど、でも愛生なら大丈夫。そんな気がする……。
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