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第2話

麗人の背中をバンバン叩く。俺の事なんて完璧無視で口に舌が入ってきた。 「…………ん!ふ……」 濃厚で生々しい感触。ジタバタする俺を押えこんで、されてしまったディープキス。 口の中、舐められてる…… や、やめて……背筋がゾワゾワする…… こんなやらしいキス、無理! サラ…… 髪撫でられてる……? コイツ、性格悪いくせに触り方はなんか優しい…… なんて、ボンヤリ考えてる場合じゃない! ピチャ……チュ、チュ…… 舌が熱い…… …………息、苦しい。音も動きがやらし過ぎる! 「やべーな。麗人、テクニシャン!」 「虎、足震えてんじゃないの?」 麗人は初心者に容赦ない。口の中を蹂躙され、ドロドロに犯される。 「……ぅ、ん……ャ……」 な、なんで…… 足に力が入んない…… 初めてなのに!好きでもない相手なのに…… しかも、何分キスしてんだよ!これじゃ…… 「お、おい。やり過ぎじゃねーの?」 「人のキスとか、初めて間近で見たわ。」 「…………つーか、普通にエロくね?」 「誰か止めてやれよ。」 「可哀想。虎、泣いてるぞ。」 「あ……本当だ……」 ムギュ。 「んぁっ!」 突然、前を触られてとんでもない声を上げてしまう。 「なんだよ。虎、勃ってるの?」 麗人がペロリと唇を舐める。 カァ…… 羞恥で体が熱くなる。 「マジで!?」 「くっくっく。今の声……」 「感じちゃったんだー!可愛いね。虎は。」 「男のキスに興奮したのかよ。」 「アウトだろ。」 「無節操だな。麗人は!」 「虎くん、ホモなの!?」 「可哀想!ぶっ、アッハッハ!」 『ホモ』  『アウト』 『可哀想』 その言葉にショックを受ける。皆が冗談言ってるのは……分かるけど…… ずっとバレないように気を付けて来たのに。 ドカッ! 麗人の腹に一発入れてやった。 ジワリ…… 目に涙がたまる。    「あ……おい!虎……!」 その場で逃走。 …………悔しくてその日は眠れなかった。

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