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第3話
生徒会室、行くの嫌だなー。役員なんてやりたくないのに。あのクソジジイ(担任)、断るなら直接とか面倒くさい。あの会長、なんか嫌な感じするから近づきたくなかったのに…てか、僕ちゃん髪染めてて目立ってるからな…ここ一応進学校だし、説教されちゃう?嫌だなー。
ほんと、なんで僕ちゃんなんだろ…
(生徒会室前)
あー着いちゃった。うーん、入りたくない。
「はあー、入らなきゃダメだよね」
「横山くん?」
ビクッとして振り向くと凶器かってくらい整った顔で(僕ちゃんの方が綺麗だけどね!)ニコニコ笑っている男が立っていた。生徒会長だ。
「1年3組の横山純です」
とりあえず初対面で先輩なので敬語を使った。
この男裏になんかありそーで怖い。気のせいだったらいいんだけど…てか、なんでずっと笑ってるんだろ。
「今日は来てくれてありがとう。来てもらえないかと思ってたよ。知ってるかもだけど、僕は生徒会長の西園寺怜だよ。さ、中に」
西園寺が生徒会室の扉を開けて僕ちゃんを招く。
「…失礼します」
緊張してる?僕ちゃんらしくない。
なんかちょっと高そうなソファーに座って少しはすると紅茶のいい匂いがしてきた。ここ、本当に生徒会室?なんか僕ちゃんが想像してたのと違う。
「紅茶は好きかな?」
「はい」
「よかった。緊張してるみたいだから」
バレてる?!なんで?僕ちゃんそんなヘマしてないはずなのに。この人要注意だ。
「かいちょーさん」
「何かな?」
ここが学校で生徒会室って忘れるくらい優雅に紅茶を飲む西園寺に話かえけた。
「僕ちゃんって、こんな髪だし性格だし、生徒会には向かないと思うんですよね〜」
「そうだね」
そうだね?!分かってんなら、推薦なんてするなよ。それにずっとご機嫌に笑ってるのもやめろ!調子狂う。
「だから、この話辞退させてください」
「んー、ダメ」
優しい口調できっぱりとダメだと言われる。
「いや、ダメとかじゃなくて、僕なんかより」
「僕は君がいいんだよ」
机を挟んで座っていた会長が机に手を置いて僕ちゃんの方に顔を寄せてくる。
近い!!
「っ!そ、そんなこと知りませんよ。僕用事思い出したので帰ります」
いつまでここにいても意味がないと思い席を立とうとしたら、西園寺が腕を掴んで僕ちゃんがさっきまで座っていたソファーに押し倒した。
「何するんですか?…かいちょーも僕ちゃんとやりたい人?」
「も?沢山いるんだ。すごいね。まだ入学してそんなに経ってないのに。ねえ、何人とシたの?」
急にこんなこと聞いてくる生徒会長なんているのか?!
「してないですよ。僕ちゃんこう見えて一途なんで」
「ふーん」
なんだその含みのある顔は!ていうか、こいつ力強い。
「今まで襲われなかったの?横山くんすごい人気でしょ?2年の間でも噂なってるよ」
「僕ちゃん空手やってたんで、大体の奴らは返り討ちにしてやったんですよ」
「そっか、すごいね。じゃあ、なんで僕のことは返り討ちにしないの?」
あんたが抑えてるからだろ!力強いんだよ!!
そう言いそうになって何とかこらえる。
てか、ほんとに全然振り解けない…
僕ちゃんヤバめかも?…
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