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プレイ 1☆
「そうか、お前が選んだのか。
なぜ、こんなはしたない服を選んだんだ」
俺が声を出さない方針で行くと知ったスタッフは、代わりに言葉責めを担当してくれるつもりらしい。
羞恥系のMを言葉責めするのは楽しいから本当なら自分でやりたいところだけど、俺の正体は隠しておいた方が後で面白いことになりそうだから、ここはスタッフに任せることにする。
「この服を選んだのは、その、私の恥ずかしい姿を皆様に見てもらいたかったからです」
有紀の言葉を聞いた俺が、むき出しになった彼の乳首を指指すと、慣れているスタッフはそれだけで正確に俺の意図を察してくれる。
「その大きな乳首を、見られただけで勃起しているその恥ずかしい乳首を、皆様に見て欲しかったのか」
「確かに大きくて恥ずかしい乳首だ」
「雌犬にふさわしいな」
スタッフだけでなく、客席のS達からも辱められ、有紀がうつむく。
羞恥と興奮に頬を染めるその様子はいかにもMらしくて可愛く思えてしまう。
ボンデージの乳首の周りの窓と素肌の境い目をそっとなぞってやると、有紀は一瞬体を硬くした。
そのまま、ピンク色の乳輪の縁 に指を這わせれば、それだけで少しカサついた唇から甘い吐息がこぼれる。
もう少し焦らしてみようかと、乳輪に触れた指は動かさず、空いた方の手でむき出しになっている腹や腕を撫でてみる。
こうして触れてみると、やはり有紀の肌は40代とは思えないほどに滑らかで若々しいハリがある。
しかし、近くでよく見ると、顔や首や両手の手首から先には、年齢相応のシワや肌荒れがある。
服で見えないところだけを、念入りに手入れしているってことか。
きっと若い頃から毎日ボディクリームを塗ったりしてきちんとケアしていれば、こんな綺麗な肌を保つことができるだろう。
そのくせ、服から出ている部分の肌や髪はいかにも「独身男の学者」らしくほとんど手入れをせずに加齢に任せているのだから、彼がどれだけ表向き「普通」に見せようと努力しているかがわかるというものだ。
昼間は真面目な学者で、夜はご主人様に可愛がってもらうのが大好きな犬で、それを両立させるためにいじましい努力を続けているとなれば、それを好ましく思わないSはいないだろう。
ということは、この乳首も。
焦らすためにまだ指を乗せているだけの乳輪がみずみずしいピンク色なのは、それもまた長年丁寧に手入れしているからだろう。
色が若々しいわりに、その乳首は大きくて長さもあって、勃起しているようにパンパンに膨らんでいる様は卑猥だ。
あれほど大きく美しい乳首に育てあげたのは、かつての有紀の主人 か、それとも有紀自身なのか。
いずれにせよ、その調教の過程での有紀の痴態を想像すると、想像だけでなく、早くこの目でその姿を見てみたくなる。
「あうっ…!」
両方の大きな乳首をいきなり強い力できゅっとつまむと、有紀はたまらず苦痛の声をあげる。
それをなだめるように、今度は優しく撫でてやると、もどかしそうに身をよじる。
「ご主人様に乳首を触ってもらえてどうだ」
観客に対する見栄えも気にしつつ、大きな乳首を緩急をつけて触っていると、スタッフが有紀に問いかける。
「気持ち、いいです。
ご主人様に、私の大きなはしたない乳首を弄っていただけて嬉しいです」
最初の素直な感想と、次の自分の羞恥心と興奮を高めSをよろこばせるためのセリフ。
Mらしい言葉だが、演技というか作り物の言葉のような印象を受ける。
有紀を演技する余裕がなくなるくらいにもっと乱してみたくて、俺はスタッフにニップルクリップを取ってもらう。
小さな洗濯バサミの形をしたそれは、ネジで挟む強さを調整できるタイプだから、あらかじめ彼の好みの強さになっているのだろう。
クリップにはチェーンや重りではなく、金色の小さな鈴がついているから、痛みを与えるものというよりは装飾用だとわかる。
クリップを受け取る時に鈴がかすかに音を立てたから、有紀の頭の中はクリップを付けてもらえるという期待でいっぱいになっているはずだ。
ご期待通りに左右の乳首にクリップをつけてやると、有紀は「ぁん」と甘い声をあげる。
「あっ、あ、あ、」
チリチリと鈴の音を立てながらクリップを小刻み揺らしてやれば、有紀はそのたびに声をあげ、客席ではそのはしたない声と卑猥な姿を嘲笑う声が広がる。
そんなシチュエーションに、有紀の興奮はまた高まっていく。
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