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㉔水も滴るーーいい男?

 俺は月夜の視線を受け止めきれず、錦鯉がいる池へと目を()らした。  庭へと進み、縁側の下にある普段はけっして俺の靴じゃないソレを足に()め、庭に降りた。  そんな俺の後ろから、聞き慣れない足音が聞こえた。  だからそれは月夜の草履(ぞうり)の音だと思った。  俺はかまわず、池のある方へと足を向ければ……。  ああ、まただ。  体が斜めになった。 「うわわっ!!」  崩れる体勢を何とかしようと、もう片方の足を前に出した瞬間、その足でさえも(ひね)ってしまう。  またかよチクショー!!  なんだって女の靴ってこうも歩きにくいわけ?  ヒールとかいったい何のためにあるんだよ!!  女子の考えることがさっぱりわからないっ!!  ……なんて心の中で思ってもはじまらない。  ああ、目の前には池がある。  俺、きっと池ポチャだ――

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