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⑥同意を求められて
いやいや待てよ? タブレットにするならノートパソコンでもいいかもしれない。
あ、携帯も新しい機種が発売したんだっけ。
うへへ、迷うぜ俺!
そうやってズキズキする痛みから気を紛らわせるために、父さんに何を買って貰おうかと考える。
だけど胸の痛みは全然消えない。
挙げ句には何を買って貰おうかと算段する思考さえもストップしてしまう。
月夜が気になって仕方がないんだ。
果たして月夜は今、何を思っているのだろう。
そっと彼の様子を窺えば……一度大きく開いた目がスッと細められた。
薄い唇の端が上がる。
それはとても綺麗な笑顔だった。
「それもそうだね」と、そう言って――。
「それでね、花音――」
そして月夜は何やらまだ話している。
だけど俺は話の続きを聞くことができない。
月夜の微笑はあまりにも綺麗だったから、何も頭に入らない。
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