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②似た者同士
自分の体から立ち上る湯気をぼんやり見ながら、俺はそんなことをずっと考えていた。
「……やっぱり、そうだよな」
風邪なんてひいてほしくない。
面倒見よさそうなくせに、自分のことはそっちのけ。
なんなんだよその性格は!
自分の面倒くらい自分で見ろよなっ!!
なぜだろう。
自分に無頓着な月夜が気にくわない。
俺は白のバスローブを羽織ると洗面所を出た。
目指すは月夜がいるリビングだ。
時刻は22時を回っている。
ドスンドスンと音を立てながら大股で移動する俺はきっと近所迷惑だろう。
だが今はそんなこと知ったこっちゃない!
とにかく月夜がムカつくんだ。
俺は視界を遮るドアを開け、リビングへと入る。
するとすぐに、ソファーに座っている月夜の後ろ姿が見えた。
たぶん、落ち着いている雰囲気や物腰からだろう。
俺とおそろいのバスローブを着た月夜は、だけど俺よりもずっと年上に見えた。
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