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③放課後は大波乱!
出入り口を塞いでいる時点で友好的じゃない。
だけどここで彼らと争うのは得策ではない。
チリトリとほうきを探し出し、一刻も早く、ここから抜け出そう。
「なに? わたしに何か用? 今、忙しいんだけど。そこ、どいてくれない? 暗くて倉庫の中が見えないんだ」
俺は倉庫内を手探りで物色しながら、出入り口付近に立ちはだかる男子3人に向かってそう言った。
「そういうこと、言っていいのかな?」
ツンケンしている俺の言葉に、3人のうち1人が近づいてきた。
「捕まえたっ!」
探し物をしている俺の手が、突如として掴まれてしまった。
「放して!! わたしは今、アンタらと遊んでいる暇ないんだ」
早く鬱陶 しいこいつらから逃れたい。
そのためにも、チリトリとほうきを探さなきゃならない。
掴まれた腕を振りほどこうと抵抗すれば……。
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