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④放課後は大波乱!
余計に力を込められた。
俺の腕がミシミシと音を立てて悲鳴を上げる。
痛っ!
「放せ!!」
あまりの痛みに力加減もできなくて、掴まれた男子の手を乱暴に振り払い、突き飛ばした。
「うわっ!」
ガララララッ……ガコン!!
男子の漏らした苦痛の声と共に、何かにぶち当たる音と鉄の棒が倒れる大きな音が倉庫内に響く。
「痛ってぇ……何しやがんだ!!」
「おい、大丈夫か?」
「ああ、痛ってぇ……」
「大人しくしてたらこの女…………」
俺が突き飛ばした男子に仲間の2人が駆け寄った。
なんだ?
やるのか?
もともとはそっちから手を出してきたのに、自分のしたことを棚に上げるのはどうだろう。
自業自得だろ。
そっちがその気ならこっちも手加減はなしだ!
知らない学校に転校して挙げ句には女装までさせられたこの煮え切らない鬱憤 をここで晴らさせてもらおうじゃないか!!
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