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⑭放課後は大波乱!

「月夜……」  優しくてあたたかな……。  月夜の力強い腕に包まれた俺は、新たな感情が生まれたのを感じた。  彼の側だと安心してしまう俺がいるんだ。 「月夜……そういえばなんでここにいるの?」  少し落ち着きを取り戻した俺は気恥ずかしさを感じながらも、ふと疑問に思ったことを尋ねた。 「ん? ああ、山本さんに教えてもらったんだよ。戻ってくるのが遅いから探してきてほしいって……」 「そうなんだ……」  沙耶が……。  たった半日なのに、ちょっと話しただけの相手を気遣ってくれる沙耶の気持ちが嬉しい。 「それと、山本さんからの伝言。チリトリとほうきはもういいから、今日は帰っていいよってさ……」  沙耶、きっと俺がこういう目にあってること、なんとなく察知したのかもしれない。  沙耶には明日、『ごめん』と『ありがとう』を言わなくちゃな。  そんなことを考えていると俺の肩に少し大きめのブレザーが掛けられた。

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