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⑯放課後は大波乱!

 呆然としていると……。  ……ぽすん。 「うわっ」  ブレザーを奪い返そうとした腕が引っ張られ、気がつけば、俺はまた月夜の腕の中に収まっていた。  ……だけど不思議だ。  さっきもそうだったんだけど、月夜に触られても気持ち悪いと思わない。  さっき奴らに触られた時は不快感しかなかったのに……。  俺、どうしちゃったんだろう。  ……絶対、ヘンだ。  だけどたしかに思えることは、もう少し……このまま……。  こうやって月夜の体温を感じたい。  俺の中にある恐怖心を取り除いてほしい。  ただ、それだけだった……。 ――第七話・放課後は大波乱! ・完――

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