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⑪眠れない!
月夜のバスローブをぎゅっと掴み、押し寄せてくる熱と恥ずかしさに耐える。
そうしたら、もう片方の手が伸びてきて、後頭部を固定された。
口角の角度が変わる。
「……ん」
月夜との口づけが、いっそう深くなった。
月夜……。
信じられない。
同性相手に……。
月夜と、こんな関係になるなんて……。
「それで何があったの? さっきは、なぜ俺から逃げようとしたの?」
どちらからともなく互いの唇が離れると、月夜は尋ねてきた。
突然与えられたキスで、頭がぼーっとしてしまう。
俺なんてさ、心臓がバクバクいってるってのになんで月夜はそんなに平然としていられるんだよ!!
恨みがましく月夜を睨 んでも、彼はいまだ俺を射抜くようにして真っ直ぐ見つめてくる。
だから!
そんなに見ないでってば!!
俺はたまらず、月夜から視線をはずした。
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