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⑬眠れない!
「――え?」
「だからっ!! 月夜は自分のことがあるだろ? わたしのことまで心配させて、気を使わせたくなかったのっ!!」
だ――っ、もう!
月夜はなんでここまで言わせるの?
恥ずかしすぎるだろっ!!
ヤケになった俺は、深夜だってことも忘れて大声で怒鳴った。
それから言い終わるとすぐに体を横に倒し、月夜から背を向ける。
「もう、ヤだ!」
体が熱い。
いや、それだけじゃない。
顔も発火するんじゃないかっていうくらい、ものすごく熱い。
ドクン、ドクン。
……まずいな。
俺、今すっごく顔赤いんだろうな。
ドクン、ドクン。
どうするんだよ。
心臓バクバク言ってるし!!
押し寄せてくる恥ずかしさに耐えている俺。
すると突然、上から影が被さってきた。
「……へ?」
なに?
上を向いた俺が馬鹿だったんだ。
「……っん!!」
また……口を塞がれてしまった。
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