139 / 305

③良くも悪くもドキドキ。

「よかった」 「!! ちょっ、月夜?」  チュッ。  額に柔らかい感触がした後、リップ音が聞こえた。 「――っつ、つきやっ!!」  額にキス、された。  ここは通学路だ。  周りには同じ学校に向かう生徒たちがいる。  あまりの恥ずかしさに、ボンっという幻聴が聞こえた。  俺の顔、熱い。  きっと、とても赤くなってるだろう。 「なにしてっ!!」 「顔、真っ赤だ。かわいい」  それでもって、額にまた柔らかい感触とリップ音が聞こえた。  2回目のキス……。 「つ、月夜!?」 「うん?」 「こういうことは、家でだなっ!!」  外ですることじゃないだろうっ!?  そう、言ったら……。 「家でなんてしたら……俺の理性が耐えられると思う?」 「…………」  ――はぃぃいい?  予想もしていなかった反論が返ってきた。

ともだちにシェアしよう!