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④はじめてのデートは甘くて苦いカカオの味。

 目が合っただけで胸がドキドキする。  惚れた弱み、ってやつ?  きっとそれだ。 「あの、さ。月夜の仕事先に付いていってもいい?」 「え?」  あ、やっぱ迷惑かな……。  俺、華道のことなんてまったく知らないもんな。  もっと月夜のことを知りたい。  如いては月夜が生業としている華道を見て見たい。  俺が知らない月夜をもっと見たい。  だけど……やっぱろ迷惑……だよな。 「や、やっぱ、いいや」  俺は顔の前で両手を大きく振ってさっきのお願いをなかったことにした。  ……やっぱ、言わなきゃよかった。  無理を言って月夜を困らせてしまったことを後悔する。  ああ、だけどやっぱショックだな。  今日、月夜とずっと一緒にいられると思ったのに……。

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