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⑮思い=想い。

「月夜……」 「うん?」 「好き……」  そっと告白すると――。 「ああ、俺も亜瑠兎が好きだよ。さあ、俺の可愛い亜瑠兎。もっと君の声を聞かせて……」  月夜は俺の耳元でささやいた。  唇にキスをくれる。  そして、俺は……。  月夜を受け入れるために、体を開く。  月夜、好きです。  俺を捨てないで。  あなたの側に、ずっといさせて……。  ――俺は大好きな月夜に抱きしめられる。  やがてやってくるだろう別れの日を、今だけは忘れて……。  《第13話・思い=想い。・完》

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